佐藤建築事務所

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  岡山市北区鹿田本町　2000
  岡山病院は、県の精神医療の中核的病院として役割を果たしつつあります。今回の改築では、患者の人権尊重、任意入院、開放処置を進め、精神科救急、急性期医療の対応強化、複雑困難事例受入に積極的に取り組むための、十分な施設整備の設計計画が求められています。これに対応して、本提案では地域社会との良好な関係維持を前提として、周辺環境との機能的、景観的、環境バランス維持を探り、地球規模にわたる環境問題にも配慮する計画を取り上げます。しかも、精神と身体が依拠する人間存在の根源性にまで及ぶ覚醒した眼差しを忘れず、医療と建築と環境に通底する人間の根源性が露わになるような、人間的風景の実現を目指します。人間的な意味を含めた、「環境共生」を基本標語として、敷地と施設全体が地域のなかで、「ヒーリング・スペース」となって立ち現れるように整備し、ここに集う人々が、患者も市民も医療スタッフも、空間的な「トランスファー・ショック」、つまり日常的生活環境から違和感のない環境を構成します。

  岡山市北区鹿田本町　2000
  岡山県立岡山病院は、県の精神医療の中核的病院として役割を果たしつつあります。今回の改築では、患者の人権尊重、任意入院、開放処置を進め、精神科救急、急性期医療の対応強化、複雑困難事例受入に積極的に取り組むための、十分な施設整備の設計計画が求められています。これに対応して、本提案では地域社会との良好な関係維持を前提として、周辺環境との機能的、景観的、環境バランス維持を探り、地球規模にわたる環境問題にも配慮する計画を取り上げます。しかも、精神と身体が依拠する人間存在の根源性にまで及ぶ覚醒した眼差しを忘れず、医療と建築と環境に通底する人間の根源性が露わになるような、人間的風景の実現を目指します。人間的な意味を含めた、「環境共生」を基本標語として、敷地と施設全体が地域のなかで、「ヒーリング・スペース」となって立ち現れるように整備し、ここに集う人々が、患者も市民も医療スタッフも、空間的な「トランスファー・ショック」、つまり日常的生活環境から違和感のない環境を構成します。

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  そのためにプロムナードの造成や空地の緑化、バルコニーや屋上等の庭園化により、緑地が建物を覆う環境要素となり、また建物の随所に光庭を取り、空間の多様性とアメニティを高めます。外来診療部門は水と土と樹々の中庭構成とし、中央部に光を導入するとともに、通風、空間的奥行感の醸成、環境の質的向上をはかります。このようにして、敷地全体の建築化が緑化を伴い地域に安らぎを感じさせる緑のゾーンを形成させます。空間構成や材料選択等に関しても、一般的な健康に関連してのみならず、利用者の空間定位や行動に細心の注意を払い、さらに、風通し、日照、降雨等に対して、地域のモデル的な風土的設計を目指し、周囲の環境に違和感なく、ある種の指導性を発揮しうる町並みを構成します。病院建築の寿命は機能的変化の対応に追われて短命であることが常識でありました。２１世紀を目指すこの建設事業では、地球・地域環境とともに人工と自然の相互的関連を重視して、人間の精神的・身体的健康の維持増進を目指して、持続可能な社会の構築の一環として、医療施設の建設を捉えようと努めております。近代建築が提唱した、「太陽・空間・緑」の人間的な意味の回復を願い、本提案は、そのような目的への可能性を含んだ計画として作成しております。

  そのためにプロムナードの造成や空地の緑化、バルコニーや屋上等の庭園化により、緑地が建物を覆う環境要素となり、また建物の随所に光庭を取り、空間の多様性とアメニティを高めます。外来診療部門は水と土と樹々の中庭構成とし、中央部に光を導入するとともに、通風、空間的奥行感の醸成、環境の質的向上をはかります。このようにして、敷地全体の建築化が緑化を伴い地域に安らぎを感じさせる緑のゾーンを形成させます。空間構成や材料選択等に関しても、一般的な健康に関連してのみならず、利用者の空間定位や行動に細心の注意を払い、さらに、風通し、日照、降雨等に対して、地域のモデル的な風土的設計を目指し、周囲の環境に違和感なく、ある種の指導性を発揮しうる町並みを構成します。病院建築の寿命は機能的変化の対応に追われて短命であることが常識でありました。２１世紀を目指すこの建設事業では、地球・地域環境とともに人工と自然の相互的関連を重視して、人間の精神的・身体的健康の維持増進を目指して、持続可能な社会の構築の一環として、医療施設の建設を捉えようと努めております。近代建築が提唱した、「太陽・空間・緑」の人間的な意味の回復を願い、本提案は、そのような目的への可能性を含んだ計画として作成しております。

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